2012年4月27日金曜日

南三陸ドキュメンタリー映画『沖へ』 京都シネマにて

映像芸術祭 " MOVING 2012 " 招待作品
南三陸ドキュメンタリー映画『沖へ』

日時/2012年5月3日(木)20:50〜、4日(金)18:30〜、5日(土)20:50〜
※4日のみ、上映終了後に村川拓也と中本真生によるアフタートークあり。

会場/京都シネマ http://www.kyotocinema.jp/

料金/1,500円(当日前売り同額)
※1枚のチケットで映像芸術祭 " MOVING 2012 " ショートプログラムもご覧頂けま
す。 http://www.moving-kyoto.jp/program/


震災後の「日常」を映し出した現在進行形のドキュメンタリー映画。

演出家・映像作家の村川拓也による、東日本大震災における津波で甚大な被害を受けた、宮城県本吉郡南三陸町歌津を舞台としたドキュメンタリー映画。歌津の伊里前地区にある、元禄六年から続くローカルコミュニティー "伊里前契約会" の会長 千葉正海さんとその家族を中心に、伊里前に住む人々を被写体としている。映画は2012年5月現在も千葉夫妻が暮らしている仮設住宅内での数回にわたるインタビューや、家々の基礎だけが残り、空洞のようになった町の風景の中を、町の再建と家業である牡蠣養殖の復興に奔走しながら、"日常" を送る姿を映したシーンから構成されている。
『沖へ』というタイトルは、地震があった際に、海の近くで牡蠣剥き作業をしていた千葉さんが「古くからの教えに従い、船を守るために津波が迫る沖へ向かって船を出した」というエピソードから名付けられた。被災者にとって ”沖” とは行く先の見えない状況そのものであって、彼らはそこからまだ戻って来ていないのかもしれない。今や "沖" (=遠く離れた場所)は被災地を象徴するものなのかもしれないし、また被災者にとっては非被災地を意味するとも据えられる。


撮影・編集・監督/村川拓也
企画・撮影/中本真生

2011-2012年/日本/カラー/約75分